非メジャーアイドルナビ

一般的に「非メジャー」に分類されるであろうアイドルを追跡するブログです

アイドルの天才③「清々しすぎるハイスペック・クズ」手越祐也(NEWS)

私は男女問わず様々なアイドルのファンですが、その中でも特に「大好き!」と言うより「こいつはスゲェ…」と言わざるを得ない、個人的に「アイドルの天才」だと思っている人たちについて取り上げてみたいと思います。

第1回:古屋敬多(Lead) 

第2回:松浦亜弥 

 

私は自分が女性ですので、基本的に「女」の目からアイドルを見て好きになったり感動したりするわけですが、自分が好きなアイドルに対してはたぶん自分が男であったとしても、彼ら・彼女らのファンになっていただろうな、と思っています。

というのも、私にとってアイドルを評価する基準が、性別とはあまり関係のないところに設定されているからです。極端な話ですが、例えば「実は矢島舞美は男だった!」という驚愕の事実が発覚したとしても、特に変わりなく舞美を応援し続けると思います。たぶん。

 

そんな中、1人だけ「もし私が男だったら、まず間違いなくコイツのことキライだっただろうな」と思う男性アイドルがいます。それが、ジャニーズが生んだ稀代のチャラ男アイドル・手越祐也さん*1です。

KAT-TUNの「海外セレブかぶれ」こと赤西仁を始め*2自意識が高すぎるチャラっとしたアイドルを輩出することにかけては定評のあるジャニーズ事務所ですが、正直ここまで筋の通ったウザさを貫き通すアイドルは初めて見ました。彼の醸し出すチャラさ・ウザさというのは、恐らく同性にとっては(特にモテない男にとっては)最高に神経を逆なでする、ヘタしたら殺意を覚えるレベルの嫌悪感を感じさせるものではないでしょうか。

今回は、そんな一見アイドルとして短所としかなりえないような人格をさらけ出しながらもトップアイドルの座に君臨し、あくまで自然体で、アイドルであることを最高に楽しんでいる手越祐也という特異な存在の魅力について、考えてみたいと思います。*3

 

NEWS:ジャニーズ事務所所属の男性アイドルグループ。2003年にバレーボールワールドカップのイメージキャラクターとして結成され、2004年にメジャーデビュー。

http://www.johnnys-net.jp/page?id=artistTop&artist=12

 

手越裕也:アイドルグループNEWSのメンバー。テゴマスとしても活動している。1987年11月11日生まれ。神奈川県出身

http://www.johnnys-net.jp/page?id=profile&artist=12

 

 

手越祐也のスゴイとこ①アイドルとして卓越した歌唱力

散々前振りで彼のキャラクターについてアレコレ書きましたが、実はアイドル・手越祐也が天才である所以の1つとして、私が真っ先にあげたいのは彼の卓越した歌唱力だったりします。

手越の歌声を聴くと、しみじみ「歌声と人格は関係ないんだなぁ」ということを実感させられます。それくらい、手越の声は澄み切って、ピュアで、いたいけに聞こえるのです。個性的なボーカル力のあるタイプではないと思いますが、誰が聴いてもある程度好感を持つような耳触りの良い歌声であり、彼は間違いなく、アイドルとして非常に卓越した歌唱力を持っていると思います。

手越の歌唱力が本領を発揮するのは、王道のアイドルソングが多いNEWSの曲よりも、どちらと言うとミドルバラードが主体の派生ユニットであるテゴマスとして活動しているときのほうがわかりやすいかと思います。同じくアイドル歌手の中で最も「わかりやすく歌のうまい」タイプだと言える増田貴久とのデュエットは、「ジャニーズにしてはうまい」という枠を飛び越えて、アイドル界屈指のハーモニーを聞かせてくれます。

 

特に私が手越の歌唱力について評価しているポイントは、彼がそのナルシスティックなキャラクターに反して、意外にも歌のうまいアイドルが陥りがちな「アーティスティックな志向」をあまり押し出してこないところです。

ジャニーズで言えば木村拓哉堂本剛なんかがわかりやすいと思うのですが*4、アイドルが卓越した歌唱力を持っている場合、それを過剰にアピールしたいあまり、つい個性的に歌おうとしたり、なんらかの「違い」を出して自己主張しようとしてしまいがちです。しかし、目立ちたがり屋なイメージに反して、手越からはあまりそうゆう志向が見受けられない気がします。

恐らくそれには、テゴマスで組んでいる増田貴久の歌唱法も影響しているのではないでしょうか。増田が非常に素朴に、小細工をせずキレイに歌うタイプなので、手越もそれに引きずられるような形でわりとまっすぐ歌っていて、そのおかげで普段の彼のゲスいキャラクターからは考えられないほどの、ピュアで澄んだ歌声が際立っているように思います。その1点だけを見ても、実は手越さんは、チャラッとしたイメージに反して「歌手」であることに真摯な姿勢を持ちづけているように感じられて、個人的にはとても好印象を持っています。

 

今後年を重ねていくごとに、テクニックに走ったり変な方向へ目覚めちゃったりするのかもしれませんが、少なくとも手越からはアツい「歌が好き」という情熱を感じる気がするので、聞いている人の心を動かす力があるのかな、と思います。

私は歌の専門家ではないので、あくまで個人の感想に過ぎないのですが、私が思うに現時点で手越のボーカルは、アイドルとしては申し分のない、聞く人を惹きつけ納得させることのできる歌声だと言えるのではないでしょうか。 


手越祐也のスゴイとこ②やまぴーに憧れる冴えない少年が、チャラ男に変貌するリアル芸能界デビュー物語を体現

とはいえ、手越のアイドルとしての魅力に占める「歌声」の割合は、決して高くないと私は考えています。それは、彼のあまりに特殊すぎるキャラクターと、その経歴・変遷にこそアイドル・手越の魅力の本質が詰まっていると思うからなのです。

私が手越祐也と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、デビューしたばかりの頃のピュアな初々しい姿と、そして現在の手越のハジケまくったキャラクターの、その激しすぎるコントラストです。その変貌にこそ、手越祐也という摩訶不思議なアイドルの本質を伺うことができるのではないでしょうか。

 

手越さんは芸能人として普通にイケメンの部類に入ると思いますし、ちょっと小柄ではありますが、トレードマークの金髪や日焼けした肌、オシャレ感あふれるファッション等で「スター」のオーラをビンビン放っていると思います。

しかし現在は「生まれつきボクはこんな感じです」とでも言いたげなドヤ顔で「チャラ男」を気取っている手越さんですが、ジャニーズ事務所に入所し、わずか1年足らずでデビューを飾った当時は、東南アジア系の出稼ぎの少年みたいなルックスで、まるで別人のように貧相な、初々しいシャイな佇まいをしていました。現在の姿からはなかなか想像しにくいと思いますが、実は元々の手越は、「ちょっとダサい冴えない少年」だったのです。

そんな彼の当時の憧れは、一時ジャニーズジュニアとして一世を風靡したトップアイドル・やまぴーこと山下智久さんでした。

 

同じNEWSの一員としてデビューしたものの、当時のやまぴーはジャニーズ屈指のイケメンであり、ドラマやCMにバンバン出まくっているジュニアの稼ぎ頭だったわけで、ほぼ素人に近いポッと出の手越とはあらゆる意味で天と地ほどの差がありました。

手越は当初そんなやまぴーを崇拝し、同じグループ内でありながら緊張してあまり話しかけられないくらいの距離感で接していたようですが、徐々に彼のファッションや立ち居振る舞いを参考に、髪型や服装、メディア・ファンへの対応、眉毛などを整えていき、華麗なる高校デビュー」ならぬ「芸能界デビュー」を果たしたのでした。

 

その後の彼のハジケっぷりは、まさに高校デビューを果たしてここぞとばかりにヤンチャをしたがる血気盛んな高校生と同じノリだと思って頂ければ良いのではないでしょうか。彼の見た目が派手になるにつれ、彼の言動もどんどん調子づいたものに変貌していき、そしてとうとう「ジャニーズ始まって以来のウザキャラ」「平成の火野正平と呼ばれるまでになったのですから、たいしたものです。

しかもここまで見事な「デビュー」っぷりを、身近な「高校進学」とかではなく、芸能界という大舞台で実践してしまえるところが、手越さんのスケールの大きさを表しているのではないでしょうか。

 

並みの人間であれば、そういった人格が変わって見えるほどの「デビュー」によって、完全に勘違いして方向性を見失い、「ただの調子に乗ったヤツ」とみなされて総スカンを食らう可能性が高いと言えます。 

しかし手越さんのすごいところは、そのキャラ変がまったく彼の魅力を損なわなかったどころか、むしろ一層ハッキリと手越が目指すところの「エンターテイナー」「神*5」「太陽*6」という方向性を明白にし、そこらのアイドルとは一線を画す強烈な個性を獲得した点でしょう。

彼のキャラ変は、芸能界で生き残っていくために、誰からも愛されそうなキャラクターを作りこんで仮面をかぶるのではなく、逆に彼が「自分自身を解放する」ことを選んだからこそ起きた、一種のパラダイムシフトだったのではないでしょうか。つまり元々手越くんは根っからのエンターテイナーであり、そして素の自分をさらけ出して芸能界で生きていく覚悟を持つ、非常に強い精神の持ち主なのだと思います。

私はこの生まれながらの精神の強さこそが、彼の魅力・アイドル性の根底にあるのではないかと思えてなりません。芸能界の中に彼は自分を解放できる「居場所」を見つけ出すことに成功し、まさに水を得た魚となって輝き出したわけです。「アイドル」こそが彼の天職なのだと、手越は自らそう自覚しているように見えます。

 

ちなみに、残念ながらその後、当初手越の「芸能界のお手本」であったやまぴーとは決別することになってしまいますが*7、ジャニーズの中でもクラブ好き・外国人好きで有名なやまぴーの弟子として恥じることなく、手越さんもクラブ豪遊アイドルの名を立派に踏襲してくれています。やまぴーも草葉の陰から喜んでくれているのではないでしょうか。


手越祐也のスゴイとこ③ジャニーズ初の汚れキャラを確立

そんな自分解放アイドル・手越が芸能人として現在のような「確固たるポジション」を手に入れたきっかけとしては、「世界の果てまでイッテQ!」という人気番組がひとつのターニングポイントになったように思います。

番組内で手越は、抜群の運動神経・センスと強心臓で、「お祭り男」シリーズで何度も無茶な課題を「サラリとこなす姿」を見せつけ、さらには茶芸ピザアクロバットなんかもマスターする万能ぶりを発揮し、なんならキムタクばりに持ち上げられても良さそうなところを、番組スタッフからの9割9分本気でイラついてるっぽい「愛のあるイジリ」によって、ナルシストキャラ・ウザキャラを確立することに成功しました。そこで世の男性が薄々感じていた手越のウザさが改めて広く認知されることとなり、ついでにそれを思いっきりバカにして笑いに昇華できるようになったわけです。

これはまさに、「世界の果てまでイッテQ!」という番組のコンセプト、そして優秀な番組スタッフと手越のキャラが見事にマッチした、非常にラッキーな結果だったと言えると思います。ジャニーズタレントを持ち上げまくる傾向に嫌気がさしている一般視聴者が、「キスマイブサイク」を見て「舞祭組」を許容したのと同じ理屈で、手越の場合も番組スタッフが見事に「手越の扱い方」をこの番組で示したことによって、「ジャニーズ初の汚れキャラ」として一般視聴者に受け入れられたのだと思います。

基本的に「NGなし」という手越の姿勢も素晴らしいと思います。形は違えど、Leadの古屋敬多先生と同様に、手越からも「人を喜ばせたい」という生粋のエンターテイナーの魂が見て取れます。

 

ついでに手越さんと言えば、最近はとみに写真週刊誌を賑わすアイドルとしても一躍名を挙げたと言えます。今まで、これほどあからさまに女性とのスキャンダルを撮られ、しかもその上で本人のイメージを1ミリも傷つけなかったジャニーズアイドルが存在したでしょうか?

これはつまり、どんな汚れスキャンダルであっても、「手越ならしょうがない」となぜかファンを納得させてしまうキャラを確立しているということであり、それどころか「むしろ、自分でも手を出してもらえるんじゃないかって希望がわいた」というコメントまで飛び出すのだから、たいしたものです。

ナルシストウザキャラに加え、スキャンダル男として新たな平成の火野正平という敬称(?)までゲット。実を言うとこの記事、当初は「アイドル喰いアイドル」というタイトルにしようかと思ったのですが、彼のすごさをここに集約してしまうと、ものすごく一面的でつまらない見方になってしまいそうだったのでやめました。しかしAKBやらSKEやらなんとかぱむぱむさんとか、小さなとこから大きなとこまで、本当に見境が無くて心の底から清々しいです!

 

手越祐也のスゴイとこ④トークがクズ丸出しで面白い

さて、ラジオでもそのクズっぷりを余すところなくダイレクトにリスナーの皆さんに発信している手越さんですが、実は彼、ものすごくトークがうまいんですよね。

考えて喋っているのかどうかはわかりませんが(おそらく100%ノリだと思いますが)、咄嗟の反応や返しがうまいし、内容は小学生レベルの本当にくだらないことしか言ってないのですが、悔しいことに笑いが止まりません…。文脈もくそもなく、ところかまわずボケまくるので、常に話題の中心になる(なりたい)タイプなんだろうなと思います。

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私のような凡人は、小山氏に感情移入しながらひたすら引き笑いし続けるのみです…。
おそらく彼のような人が一般人として身近にいたら、ただひたすらウザいだけだと思うのですが、アイドルとしてここまで「プロのウザトーク」ができるのは、もはやとんでもない才能だと思います。

「妖怪ウォッチ」のくだりについては、手越がNEWSの楽屋で延々「妖怪ヨーデル」の曲を流し続け、ひたすらヨーデルダンスを踊っていて、小山たち他のメンバーがノイローゼになりかけた、という余談があるのですが、この話もいかにも手越さんらしいエピソードだな、と思います。

 

そして何より私が感激したのは、彼がラジオという一応は「公の場」で、ここまで自分を隠さないクズトークができるということです。何も壁はなく、何も取り繕わず、彼はただ自然体で思うがままに「自分が楽しいと思えること」を喋りつづけているように感じます。実はこれって、ものすごく難しいことだと思います。

コンサートをファンとの「デート」と称したり、ファンのことを「子猫ちゃん」と呼んだり、こうゆうカユイことを素で(おもしろがりながら)できるのも、もちろんアイドル・手越の天才的な能力の一部だと思うのですが、そうゆう表面的な部分だけでなく、手越がここまで自分をさらけ出し、自然体で「アイドル」でいられるということは、本当に驚異的なことだと思います。それこそが、手越がアイドルの天才である所以の重要な1つだと私は考えています。

 

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まぁメンバーの小山・加藤の住所を言っちゃったりするのは冗談にしてもヤメロヨと思いますが、小山氏も言及しているとおり、メンバーの住所を覚えている、という点がスゴイというかコワイですね。その上小山氏の携帯番号は暗記しているとか。なんかバブル期とかに生まれたほうが、彼は幸せだったんだろうな、と思います。*8

ちなみに小山の呆れ気味の優しめなツッコミが非常に手越と相性が良く、それも2人のトークがここまでおもしろくなっている大きな要因の1つだと思います。さすが明大卒でキャスターの仕事をこなしているだけあって、仕切りもトーク回しもうまいほうなのではないでしょうか。次世代のジャニーズ枠司会者になれると良いですね。

 

手越祐也のスゴイとこ④実は知性派

しかし、そんなチャラチャラしたアホっぽい言動に反し、実は明大中野高校という明治大学附属のボンボン私立の出身で、芸能界デビューにあわせて堀越学園に編入し、その後早稲田大学人間科学部へ入学した、という華麗な経歴を持つ手越さん。

残念ながら早稲田大学は途中で退学してしまったようですが(2010年中退とのことですが、ま、その時NEWSも色々ありましたから、彼もかわいそうと言えばかわいそうですね)、バラエティ番組での対応力や要領の良さ、ラジオでのトーク力等を勘案すると、頭の回転が早くて語彙力もあり、基本的に自頭の良いタイプなのではないかと思います。

ルックスも良くて運動神経も良く、歌唱力も高く精神も強い上に、その上頭まで良いなんて、スペックが高すぎて震えがきますね。このスペックであのキャラというところが、手越の魅力であると同時に、最高にイラッとくるポイントでもあるわけです。

 

まぁ簡単にまとめると、早稲田のスーフリしかり*9変に頭が良い方がむしろゲスでエグイというお手本のような男ですね、彼は。 

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しかしこうゆうトークを聞くと、逆に手越さんは男の友達が多そうだな、という気がしてきます。アイドルとしては、恐らく同性から圧倒的「不支持」を得ているであろう手越さんですが、プライベートで身近にいたら、そしてもし自分がリア充なチャラ男であったとしたら、手越のようなバカになることを厭わないノリの良い存在は、友人として実は貴重なのかもしれません。


手越祐也のスゴイとこ⑥実は苦労人

 さて、ここまで散々褒めてんだか貶してんだかわからない口調で手越さんのスゴイとこを語ってきましたが、最後に少しだけ真面目な話です。私が手越をぶっちゃけ「心の底からいけすかないやつだな」と思いつつも、どうしても魅力を感じずにはいられないのは、彼のこうしたバックグラウンドを知っていて、しかも手越がそれをあまり表面に出さないタイプだからかもしれません。

チャラついたウザキャラアイドルとしてのイメージが強い手越さんですが、実はデビュー時から現在に至るまで、非常に山あり谷ありの、順風満帆とは言い難い芸能人生を歩いてきたと言えます。


前述したとおり、ポッと出のほぼ無名の新人だった手越が、ジュニアの名だたる先輩たちをごぼう抜きにして、NEWSの一員として電撃デビューを果たしたとき、手越はその「デビューできなかったジュニア」のファンから、集中的にバッシングを浴びることとなりました。ジャニーズの世界に入ったばかりで、しかもまだ十代半ばの多感な時期だった手越にとって、このバッシングはかなり堪えたのではないかと思います。

 

さらに、NEWSというのはデビュー直後から様々なスキャンダルに見舞われた、ジャニーズの「鬼っ子」とでも言うべき、難しいグループでした。

そもそもの成り立ちとして、4TOPSやらK.K.Kityやらを解体し、さらに絆の強い関ジャニ8から中心メンバーの錦戸と内を引っ張ってきて結成されたグループであるNEWSは、結成当初から様々な火種を抱えていたようです。森進一ジュニアで、現在はONE OK ROCKのタカとして大成功している森内も、当初はNEWSの一員として参加していました。この寄せ集めメンバーの間には、常に微妙な空気が流れ、グループとしてなかなか一枚岩になれず、大きなブレイクもできないまま長らく宙ぶらりんな状態にあったと言えます。

そんな中で、デビュー後間もなく内の飲酒問題、草野の喫煙問題等で次々にメンバーが抜けていき、錦戸はここぞとばかりに関ジャニへ復帰し、そしてとうとうNEWSの「顔」であり、絶対的エースでセンターであったやまぴーが脱退を表明するに至り、NEWSは空中分解状態に陥ったのでした。*10

 

前述のとおり、手越にとってやまぴーは、当初憧れの存在であり、自らが手本としてきた先輩だったと言えます。そんなやまぴーが、NEWSというグループを完全に見限った時、手越はいったい何を思ったのでしょうか。

そして2012年、NEWSが9人という大所帯から紆余曲折を経て、小山・加藤・増田・手越の4人という人数で再始動するにあたり、彼は恐ろしいまでの闘志をみなぎらせていました。メンバー4人のうち、手越を除く3人が非常におっとりしたキャラクターであることも相まって、手越は恐らく自己に課せられた「エース」としての役割を猛烈に自覚し、それを背負い立とうとしていたのではないでしょうか。

再始動後初のライブツアーのステージで、4人の絆やチームワークを前面に押し出しながらも、「自分がNEWSの顔になり、NEWSを引っ張っていく」という固い決意を、彼のパフォーマンスや発言の端々からひしひしと感じたことをよく覚えています。過去を振り返らず、切り捨てず、現在を肯定して明るい未来だけに向かおうとする圧倒的なパワー、強い意志の力を感じました。

正直、その時の手越さんはめちゃくちゃカッコよかったです。アイドルとして、この人は本物だと思いました。

 

ちなみに、中日スポーツによると彼は新生NEWSとして活動を再開するにあたり、以下のように発言していたとか。

山下君も亮君もやりたいことがあるなら、とどめるのは『NO』だと思う。やる気のないやつに声をかけてもグループはやっていけない

非常にシンプルかつ重みのある言葉で、手越の様々な意思が凝縮されていると同時に、彼の人格もよく表れている言葉だと思いました。

彼のチャラッとしたキャラクターについ騙されそうになりますが、手越祐也という人物は、実は非常に「アイドル」であること=「NEWSの手越祐也」であることに真面目であり、真摯な態度を取り続けているアイドルだと言えるのではないでしょうか。

 

ニュース加入時のバッシング、相次ぐスキャンダルとNEWSの空中分解、やまぴーとの決別。

様々な苦難を乗り越え、散々辛酸を舐め、そして覚悟を固めて新生NEWSの「顔」として覚醒した手越さんに、もはや死角はありません。

そしてそんな苦労や覚悟をおくびにも出さず、ウザキャラを貫き通す彼の底抜けに明るくポジティブで、前向きな姿に、私は時にとんでもない感動を覚えずにはいられません。まぁだいたい9割方は彼の言動にイラッとしているのですが、それでも残りの1割の部分で、手越祐也というアイドルは、私を魅了してやまないのです。

 

結論。アイドル・手越祐也が天才たる所以とは?

 手越祐也がアイドルの天才である所以:根っからのチャラさ・ウザさを兼ね備えた清々しいクズ男でありながら、ひたすら明るい方向、自分が楽しい方向へと向かおうとするパワーに満ち溢れ、なぜか魅力を感じずにはいられない特異なハイスペック・アイドル

 

好きか嫌いかだけでは語れない、人を惹きつけずにはいられない魅力が、確かに手越祐也にはあるのではないでしょうか。

手越の前に道はない、手越の後に道はできる!

今後も己が信じた道を行き、手越さんにしか体現できない新たな「アイドルの姿」を、ゲスな笑顔で大笑いしながら、私たちに見せ続けてください!!

 

*1:以下敬称略

*2:褒めてます!あれだけ英語がうまいのは本当にすごいと思います。

*3:今回の記事では、「チャラい」「ウザイ」「クズ」という一見ネガティブな単語が連発されますが、これらすべてが遠回しな褒め言葉であることをどうかご理解ください。

*4:実際のところ堂本剛はその方向性である程度成功していると言えますが

*5:何を言ってるんでしょうねこいつは

*6:何を言ってるんでしょうねこいつは

*7:詳細は後述

*8:ものすごいスピードでポケベルを入力している手越さんの姿が目に浮かびました

*9:わからない人はお母さんに聞いてみよう

*10:だいぶ色々端折っていますが、個人的にはこんな感じでNEWSの歴史をとらえています。おかしな点があったらすみません、wikipediaをご参照ください。