非メジャーアイドルナビ

一般的に「非メジャー」に分類されるであろうアイドルを追跡するブログです

舞祭組を生み出すジャニーズのエンターテイメント力

アイドルのセオリーを覆す舞祭組の快進撃

 

 

舞祭組:ジャニーズ事務所所属のアイドルグループ・Kis-my-ft2のメンバー7人のうち、ドラマでも活躍し歌割の多いセンターの3人に比べて、いつも後列で「バックダンサー」扱いされてきた4人をフィーチャーした、中居正広プロデュースによるスピンオフグループ。 

http://www.johnnys-net.jp/page?artist=17&id=artistTopジャニーズ事務所公式)

avex.jp

 

Kis-my-ft2と言えば、押しも押されもせぬジャニーズ事務所所属のトップアイドルです。CDの売り上げは、最新シングルKiss魂で約38万枚を記録。東京ドームコンサートも成功させている、名実ともにトップクラスの、超メジャーアイドルであると言えます。

 

ですので、本来このブログで取り上げるような類のアイドルとは一線を画す「すでに成功している」存在なのですが、そんな超メジャーアイドルグループが、ローラースケートという前時代的としか言いようのないジャニーズの伝統芸能を引き継いでいたり、ジュニア時代には全員そろってどう見ても場末のホストにしか見えないルックスをしていたりと、突っ込みどころが多くておもしろいグループだな、と個人的に非常に彼らに惹かれるものがあり、ずっと応援していました。

ジュニア時代、彼らはジャニーズの王道からは少し外れた、赤西・田中の両エースが在籍していた頃のKAT-TUNのような、かなりアクの強いアイドルだったので、正直将来はどうなることかと心配になった時期もありましたが、デビュー後はうまくアクを抜いて、個性を活かしたまま一般化されたな、と感じます。*1

 

そんなKis-my-ft2ですが、実は元々は、人気のあるジャニーズジュニアとして有名だった北山・藤ヶ谷*2を2トップに据え、NEWSデビューの際に解体されたK.K.Kityのメンバー等をスライドさせて、2004年に結成されたユニット「Kis-my-ft」が前身となっているようです。その後紆余曲折を経てメンバーが入れ替わり、現在のKis-my-ft2としてグループが始動したのは2005年のことになります。*3

その後は圧倒的人気を誇るユニットとして長くジュニア界に君臨し、KAT-TUNと同様にファンの声に後押しされる形でデビューしたのが2011年。当時最年長の北山が25歳*4ですから、年齢的にもギリギリの決断だったと言えるでしょう。

 

デビュー後は一躍CDセールスでジャニーズ事務所内でもトップクラスに躍り出ますが、関ジャニやHey!Say!Jumpなどジャニーズの若手が次々とデビューしてしのぎを削っている中、ジュニア時代からのコアなファンは多かったものの、彼らの一般的な知名度はまだまだだったと言えます。

そんなキスマイを一躍有名にし、「メジャーな存在」へと押し上げたのが、「キスマイブサイク!?」というテレビ番組でした。

 

実は、Kis-my-ft2はデビュー当時、メンバー7人のルックスがあまりに個性的であったことから、「不細工なアイドル」として話題になったことがあります。

確かに、センターポジションを取る北山・藤ヶ谷・玉森の三名も含めて、キスマイは全体的に王道のイケメンと言うよりも、ファニーフェイスが魅力のアイドルなのではないかと思います。特に北山・藤ヶ谷のツートップが、やや小柄で豆タンクみたいな印象を与えるので(すみません)、全体的な平均身長は決して低くないと思うのですが、なんとなく「ガチャガチャしたチビとブサイクの集まり」という目で見られてしまうこともあったのかもしれません(本当にすみません)。

とはいえ、彼らは決して「アイドルと言い難いほどのブサイク」というわけではなく、身近にいれば普通にイケメンなタイプだと思うのですが、概してジャニーズに対して厳しい視線を浴びせがちなネットユーザー等を中心にして、「なんだあいつら」「全員ブサイクじゃねーか」という辛辣な声が多く上がってきたようです。

そして、その一見するとネガティブな世間の評価を逆手に取って生まれたのが、その名もズバリ「キスマイブサイク!?」という秀逸なコンテンツだったのです。

 

ジャニーズのアイドルである以上、彼らには基本的には「カッコつける」ことが求められ、メディアでも「イケメン」として扱われることになります。それがジャニーズアイドルの宿命なのです。

しかし、「全員ブサイク」と呼ばれたKis-my-ft2の面々は、自分たちが決して「メジャーレベルのイケメン」ではないことを自覚していたでしょうし、またネット上でも散々叩かれて、「このままイケメンのフリをしてカッコつけていたら自分たちは行き詰まるのではないか?」と気づいたのではないでしょうか。そこで生まれたのが、「イケメンのフリをしてカッコつけるブサイクさをネタにする」という、まったく新しい発想だったのです。

 

「キスマイブサイク!?」は、恋愛におけるありがちなシチュエーションを設定し、そのテーマに沿っていかにカッコよく振る舞うかを、メンバー同士で競う形のバラエティ番組になっています。

この番組のポイントは、メンバーが本気でカッコいいと思ってやっていることに対して、一般女性がコメントという形で辛辣な評価を下すところです。

 

確かにキスマイのメンバーがこの番組でやっていることは、本気かネタかは置いておいて、ひたすら勘違いや地雷のオンパレードなのですが、今までは「ジャニーズ」という看板がぶら下がっていることで、それを正面から批判したり、ネタにすることはタブーとして避けられていました。

それがこの番組では、一般の女性からのあまりにストレートな意見が、容赦なくキスマイ本人たちに浴びせられるわけです。「気持ち悪い」「こわい」「意味不明」なんて序の口で、「マジどん引き」「超絶のキモさ」「この顔ヤバイw」「顔が変態」「寒気ハンパない」など、絶妙に男心をエグるコメントが並びます。

これが、視聴者の爆笑を誘い、そしてKi-my-ft2を「不細工なくせに」と敵視していた一部の人々の溜飲を下げさせることになったのです。

 

ちなみに、一応前列の3人は、この番組の中でもイケメン扱いされていますし、辛辣なコメントをされる機会も少ないのですが、必ず定期的に下位にランクインすることがあり、その時には容赦なく罵声を浴びせられるので、逆に普段「イケメン」扱いされている分、さらに「いい気味」というか、気分が良くなるともいえます。

 

このように、考えてみればそもそもKis-my-ft2自体が、アイドルのセオリーを逆手に取ったグループだと言えるわけですが、そこから派生して生まれたユニット「舞祭組」は、不細工なアイドルグループの中からさらにはじかれた「ブサイクな後列の4人」であり、「アイドルらしさ」を真っ向から否定するユニークな存在として、逆に新しいアイドルとしての価値を確立することに成功したのです。


グループ内序列を逆手に取った、中居正広の眼力

舞祭組が生まれた背景をwikipediaで調べてみると、以下のようになっています。

 

2013年10月5日放送の『キスマイBUSAIKU!?』にゲスト出演した中居正広が、Kis-My-Ft2ではフロントメンバーの北山宏光藤ヶ谷太輔玉森裕太に比べて、横尾・宮田・二階堂・千賀の「後列」4人が注目されない状況であることに言及[5]。4人だけで歌を出すことをその場で提案し、楽曲の提供も申し出た[6]

2013年11月11日放送の『キスマイBUSAIKU!?』で、4人の新ユニット「舞祭組」が、デビュー曲「棚からぼたもち」を同年12月13日に発売することを発表[7]。同じ日に放送された、中居が司会を務める『Sound Room』が舞祭組としてのテレビ番組初出演となった[5]。中居は楽曲提供に加えて振り付け[5]、さらにミュージック・ビデオの企画・監督も担当している[8]。但し、メンバーの歌割りについては、舞祭組全員で振り分けを考えている[9]。(しかし、横尾のパートは大サビに固定されてある。)同年11月15日に行われたKis-My-Ft2の東京ドーム公演で「棚からぼたもち」をライブ初披露[10]。同年12月10日には、デビュー記念イベントを大阪で開催した[11]

 

どうやら、この異色のアイドルユニット・舞祭組をプロデュースしているのは、アイドルとしての活動に加え、ドラマや司会業で大活躍し、今やテレビで見ない日はないほどの大スター・SMAP中居正広さんのようです。

もともと彼はKis-my-ft2と番組等で共演する際、常に前列の3人と後列の4人に区別され、歌割から衣装にまではっきり序列がついてしまっていることに注目し、後列の4人を「キスマイのブサイクな方」とイジりはじめたことが、舞祭組結成のきっかけとなったようです。

 

恐らく普通にしていたら、常にスポットライトが当たるのは前列の3人だけであり、後列の4人は全く存在感を発揮することなく、ハンバーグに添えられたパセリのように、大衆から無視され、軽視されてしまっていたのではないでしょうか。

しかし、中居正広というSMAPの大先輩が彼らをイジったことによって、初めて4人にスポットライトが当たり、「キスマイってブサイクだけどおもしろいね」「後ろの4人も頑張れ!」という空気が生み出されていったように思います。

 

念のため追記しておくと、後列4人も、もともとジュニアの中で人気のあるメンバーだったことは間違いないですし、千賀に至っては、キスマイ結成当時は北山&藤ヶ谷に続く3番手のポジションに据えられていました。現在ドラマなどで大活躍している玉森が、逆に千賀の後ろの端っこのほうで、歌割もなく踊っているだけの存在だった時期もあったのです。

誰が推されるか、なぜ人気が出るのか、因果関係がわかりにくいところは、ちょっとAKB48に似ているな、と思います。ジャニーズもやはり、歌やダンスの実力とはまた全然違うところを評価されて人気が出ることが多いわけです。

 

いずれにせよ、デビュー時にはすっかり「北山・藤ヶ谷・玉森/横尾・宮田・二階堂・千賀」というグループ内を二分する序列ができてしまっていたわけですが、これを逆手にとって、「舞祭組」を生み出した中居正広の眼力はものすごいと思います。

この世の中では、誰もが主役になれるわけではなく、むしろ自分を「負け組」だと感じて悔しさを噛みしめる人の方が圧倒的に多いはずです。中居正広が提示したこの「序列を逆手にとって、日の当たらなかった人たちにスポットライトをあてる」という価値観の逆転は、多くの人にとって非常に爽快な、受け入れやすいものだったのではないでしょうか。

やや露悪的なところのある中居正広という人物が、なぜここまで芸能界で活躍し、司会者として信頼されているのかをうかがい知れるようなエピソードだと思います。

 

そして1stシングル「棚からぼたもち」の売上は約20万枚(!)、オリコン初登場2位を記録しました。その後の2ndシングルてぃーてぃーてぃーてれって てれてぃてぃてぃ ~だれのケツ~」*5は約12万枚、そして最新の3rdシングル「やっちゃった!!」では、約15万枚を売り上げ、こちらも大健闘しています。

これを、キスマイの「人気がないほうの4人」が達成したのです。まさに快挙と言ってよいのではないでしょうか。彼らは中居正広の期待に見事にこたえ、自らの手で自分たちの輝ける場所を勝ち取ってみせたのでした。


舞祭組の「やっちゃった!!」が良曲すぎてつらい

先日、「音楽の日」というテレビ番組で、舞祭組の最新シングル「やっちゃった!!」のパフォーマンスを見て、私はその日一番感動しました。

合計で約13時間にもわたる長い音楽番組だったのですが、色々なアイドルが出演していて、私が大ファンである℃-uteも深夜に登場して2曲も熱唱してくれたし、現在の私のイチオシ・下村実生擁するフェアリーズも新曲「相思相愛☆destination」でとても良いパフォーマンスを見せてくれたし、ジャニーズ事務所の中で今最も文字通りの意味で「オモシロイ」Sexy Zoneラブホリ先輩も出演していたのに、結果的に最も私の心を震わせ、そして心から笑わせてくれたのは、グレイのスーツで固めた舞祭組の4人でした。

 

第一に、あらためて、単純に良い歌だと思いました。おそらくこうゆう歌は日本でしか受けないのだろうし、「なんだこれ」「カッコ悪い」「こんなのが流行ってるなんて恥ずかしい」と思う方もきっといるのだろうと思うのですが、この歌が、まさに日本のJ-popの1つの潮流を象徴しているんだろうな、と思います。

今後忘年会やカラオケでガンガン歌われるんじゃないかと思うし、そうゆう場にピッタリな曲とダンスだと思いました。なんならKis-my-ft2本体の最新曲よりも、はるかによく考えられて作られている良歌です。

 

そう、この「やっちゃった!!」は、「日本の宴会芸」みたいなノリを最も重視しつつ、実はメロディラインも歌詞もものすごくストレートに胸を打つ、良い歌なんですよね。

カッコつけて飾った部分が1ミリもなく、ただただ人を励まそうという、優しいまなざしに満ちている。それをジャニーズで「ブサイク」だと嘲笑され、グループ内でもはっきり格差をつけられて後列に追いやられていた4人の「非主流派」のアイドルが、力いっぱい熱唱するわけです。

まさに、ドラマを感じさせる、素晴らしい演出だと感心しました。

 

Kis-my-ft2はテレビで歌うときにも一部生歌でやることがあるようですが、舞祭組が基本的に必ず生歌で歌っているのは、横尾渉という中居正広をして「師匠」と呼ばせるジャイアン歌唱アイドルの強烈な存在感を強調するという面も大きいのでしょうが、それ以上に、彼らのがむしゃらさ、一生懸命さをアピールしているんだろうな、と思いました。

 

また、この歌のダンスが結構ハードなことにも注目です。

カッコいいダンスや難しいダンスとはちょっと違うと思いますが、とにかくムダに体力を消耗しそうなダンスです。これも、彼らの「汗をかく不器用な姿」を強調する演出なんでしょうね。とにかく何から何までよくできています。

 

実際、歌おうと思えば、ジャニーズのアイドルたちもこれくらい動きながら、まぁ喘ぎながらではありますが、歌うことは十分可能なのにな、と思いました。もっときちんと訓練を積めば良いのに、ともったいなく思う気持ちもあります。

が、ジャニーズには別にパフォーマンスのスキルを求めていないので、今後も気にしないことにします。

 

やはりジャニーズの良さは、やはりこうゆう、日本人の心にダイレクトに響く歌を出せるところだと思います。

三代目が流行ろうが1Dが流行ろうが、ジャニーズは常にブレずに、「ジャニーズ」という伝統芸能を継承していて、そこが本当にスゴイなといつも思います。これが、ジャニーズという日本で何十年もエンタメ界の先頭を走り続ける事務所の、底力なんだな、と実感しました。

 

もはや「ジャニーズ」という1つの思想とも言える、ひたすらポジティブで元気で、バカになりきることや「キレイごと」を厭わず、愚直なまでに日本人を励まし続ける底抜けの明るさが、我々日本人がジャニーズのアイドルに魅了されてやまない大きな理由なのでしょう。

舞祭組というグループは、ジャニーズの奥深さ、人々に夢を与える圧倒的なパワーを、見事に体現していると思います。

 

ジャニーズの最もダメなところ

しかしその一方で、ジャニーズってほんとにダメだな、と思うこともたくさんあるのが本音です。

 

まず1つ目は、日本の音楽界全体にとって、ジャニーズの存在が薬である以上に毒になっている部分が大きい、ということです。

ジャニーズ事務所は現在の日本男子アイドル界においてあまりに大きな権力を握っているのに加え、ジャニーズと同じ系統の、「イケメンが踊って歌う」というどこの国でも必ずありうる普遍的な形の「男子アイドル」を、芸能界の力関係を利用しておしなべて主要メディアから迫害してしまっているわけですが、これは本当にとんでもない暴挙です。

 

現在、EXILEファミリーとはうまく共存しようとしているようですが、彼らの中から若手のジャニーズっぽいグループがどんどん台頭して来たら、今後どうなるかはわかりません。

それに、私のように、EXILEファミリーの「毎晩クラブにたむろってそうな夜の匂いプンプンの肉食系男子たち」にあまり魅力を感じられないタイプのアイドルファンにとって、ジャニーズとEXILEしか選択肢がない、というのは正直かなりキツいです。韓流に逃げたくなる気持ちもわかります。

 

以前DA PUMPw-inds.が軒並みテレビから追放されて行ったときに、違和感を覚えた方も多いのではないでしょうか。ライジング関係に限らず、ジャニーズ以外の「普通に歌って踊れる」男子アイドルが出てこないことに、疑問を抱かないほうがおかしいです。

一時期女子アイドルが乱立し、いわゆる「戦国時代」を迎えたように、男子アイドル界にも様々なグループが出てきたほうが、全体的に盛り上がるはずです。

 

私は確かにキスマイもKAT-TUNも嵐も好きで、彼らの出ているドラマやバラエティ番組をとても楽しみにしていますが、しかし現在、彼らの歌やダンスのパフォーマンスにはほとんど興味がありません。今回の舞祭組も、彼らのキャラを活かす企画に感嘆していますが、厳密に言えばパフォーマンスに注目しているわけではありません。

もちろん、ジャニーズの皆さんも真面目に歌やダンスをやっているのでしょうけど、やはりそこは「ジャニーズ伝統芸能」の枠の中におさまる範囲に過ぎず、きちんと体系的な訓練を積んでいる人たちと比べると、どうしても決定的な差が出てしまうわけで、根本的にパフォーマンスだけで勝負できるタイプの「本格派アイドル」ではないんですよね。

ジャニーズの歌やダンスにはジャニーズとしての良さがあるし、彼らのキャラクターを含めて楽しませてもらっているわけですけど、それともは別の選択肢として、本格派アイドルも同じように楽しみたいのがこちらの正直な気持ちなわけです。

だから、ジャニーズ事務所にそれを邪魔されてしまうのは、本当に迷惑なのです。

 

ジャニーズ事務所が自分たちの所属アイドルを守りたい、という気持ちもよくわかりますが、そこまで過剰にされるとどうしても、逆に反発が生まれてきてしまうのではないでしょうか。

すでにジャニーズは日本において絶対的な地位を築いているわけですから、もっと広い目で日本の音楽界全体の発展を考えて頂いて、彼らとは出自が違う本格派アイドルが出てくるのを、少なくとも邪魔はしないで欲しいな、というのが切実な願いです。じゃないと、デビュー前にして東京ドーム含むライブツアーに31.8万人を動員するEXOみたいなモンスター級の国際アイドルグループに、いつのまにかジャニーズが飲みこまれちゃいますよ~!

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そして、私が思うジャニーズの最もダメなところは、「ウェブ戦略が遅れすぎている」点です。

 

遅れすぎているというのか、もはや「ウェブ戦略が皆無」というか、「ウェブそのものを拒否」していますよね。「わかんないことは怖いから絶対やりたくない!!」という幼稚なアレルギー反応にしか見えません。

インターネット上に写真や映像が出回ることを徹底的に拒否し、主演ドラマのホームページや表紙の雑誌の画像まで、ジャニーズのタレントがシルエットで黒抜きされているのを見ると、もはや笑ってしまいます。

昔に比べると、現在では公式ホームページでボンヤリもやのかかった画像を掲載する等、徐々に進化が見られるようになってきたようですが、こんなところまで伝統にこだわってどうするのでしょうか。完全に時代に取り残されています。

 

今までは「日本だから」やってこれたのかもしれませんが、いくら日本がガラパゴス社会だとは言っても、すでに日本のエンタメ界もグローバルなIT化の波に完全に取り込まれているわけです。

音楽CDが売れない時代、確かに今でも一定の売り上げを上げ続けているジャニーズは本当にすごいと思うわけですけど、もはやそんなことを続けていても先細りしていくだけですよね。

今は知名度を上げてアーティストイメージを向上させるために、むしろ積極的にYoutube等で動画を配信するのがトレンドであり、CD音源ではなく、ナマでパフォーマンスを見るライブや関連グッズ、CMなど「アーティストにつく付加価値」で稼ぐ時代になっているようです。もちろんそこに賛否両論はあるでしょうけれど、エンタメ界で、音楽を基盤に食べて行こうする限り、この問題からは逃れられないと思います。

そんな中、頑なにその問題を「見ないフリ」をして、ウェブ戦略を放棄し、いまだにYoutubeに公式アカウントさえ持たないジャニーズ事務所に対して、不信感をぬぐえないというか、不可解でたまりません。このままでは多くの人気アイドルを抱える「ジャニーズ」という母船が、どんどん泥船になってしまうのでは?

早急に、IT戦略について考え直すことをおすすめしたいです。

 

他にも、コンサートチケットを購入する際のとても合理的とは言えないシステムなど、ジャニーズは伝統があるがゆえに、それに縛られすぎてにっちもさっちもいかなくなっている部分があるのかな、と思います。本当に不思議な事務所です。

舞祭組のデビューにゴーサインを出せるくらいの柔軟性・先見の明があるわけですから、世の中のダイバーシティーを重んじる風潮や、世界的なIT化の波にも、そろそろ対応する兆しを見せて欲しいものです。と言うよりも、もはや時すでに遅し、という気もしなくもないですが…。

 

今後も舞祭組をはじめとするジャニーズ事務所のアイドルの皆様を応援していきたいと思っていますので、ぜひあらゆる面で改善をよろしくお願いします!

 

*1:いつまでもホスト系のルックスでローラースケートをすべっていたら、「アイドル」とは少し違う職業の人になってしまいそうですからね…。

*2:※敬称略。以下同様

*3:ちなみに、Kis-my-ft2KAT-TUNと同様に名字のイニシャルからつけられた名前になっています。ジャニーズ事務所は本当にネーミングセンスがすごいなと思います。二階堂=「n」ではなく「2」というのも猟奇的なセンスを感じます。もはやユニット名に合わせてメンバーを選んでいるのではないかと思えるほどです。

*4:KAT-TUN亀梨氏と同学年なんですね

*5:このタイトルを打ち込むだけでドッと疲れる