野村みな美:個人的に期待している次世代アイドル(女子編)
さて、前回の男子編に引き続き、女子編に行きたいと思います。
私が期待している次世代のネクストブレイク候補は、この子だ!!
野村みな美(ハロプロ/こぶしファクトリー):ハロプロ所属のアイドルグループ、こぶしファクトリーのメンバー。2012年に研修生としてお披露目され、2015年にデビュー。2000年2月10日生まれ。東京都出身。
こぶしファクトリー:プロフィール|ハロー!プロジェクト オフィシャルサイト
男子編のジャニーズに引き続き、結局注目するとこは老舗のハロプロかい!というツッコミが自分の内側から聞こえてくるのですが、仕方ないです…。
やっぱりハロプロは育成がうまいと思います。ハロプロの色をよくわかっていて、決してものすごい美人ではないけど引っかかるモノがあって、歌やダンスのセンスがある子をきっちり育てている。
ハロプロキッズ→エッグ→研修生と、正直言って徐々にいろいろな意味でスケールダウンしている印象は否めませんが、それでもこぶしファクトリーのようなタイプの味わい深いアイドルを、しっかり育ててデビューさせるところが、さすがハロプロだなと思わせる安定感があります。
個人的にそれは、ハロプロが今「メジャーど真ん中」を狙うのではなく、やや「マイナー」寄りの志向を持っているということなのかな、と考えています。
最近のAKBグループが、今風の流行りの顔を集めるのがうまいのに対して(欅坂のセンターの子とかもう流行ど真ん中ですげーと思いました)、ルックス含めいろいろな面で多少ダサさがあるのは否めないですが、個人的にはそこも含めてハロプロの若手はおもしろいと思っています。
フェアリーズみたいなルックスもスキルもアイドル性も備えた「完璧」なアイドルも大好きですが、ハロプロにはこの「おもしろさ」を個性ととらえて、大事にしてほしいなぁと思います。
そんなハロプロの次世代で、私が一番期待しているのは、はまちゃんでも結でもりこりこでもなく、こぶしファクトリーのみなみなこと野村みなみちゃんです。
歌もダンスもハイレベルで、目立たないながらも実はスキル的にこぶしの中心的な存在だといえるでしょう。
こぶしファクトリーが結成されたころ、最初はグループ名が不明だったので研修生のトップに君臨していたはまちゃんの名前をとって「はまちゃんず」なんて言われていたくらい、はまちゃん一強のグループになるものだと私も思い込んでいたのですが、インディーズデビュー曲の「念には念」で完全ノーマークだったみなみながガツンとセンターポジションに立った時は衝撃を受けました。
もちろん、この時はトレイニー出身の広瀬さんとれいれいのインパクトがそれ以上に大きかったので、結局のところ、あまりみなみなにスポットライトが当たった!という感じではなかったのですが、しかしあのはまちゃんを押しのけてみなみながセンターに据えられ、しかもそれをサクッと当然のようにこなしてみせたことは、間違いなく一つの事件だと言えたのではないかと思います。
彼女は決してセンター向きのタイプではないと思うのですが、歌もダンスも平均以上にうまいですし、何よりスタイルがよくてほっそりした体で思いっきりパフォーマンスする姿が、なんとも言えずケナゲで、目をひかれます。(地黒なこともあって、なんというか、東南アジアあたりから家族のために出稼ぎにきた健気な少女のように見えて、ものすごい感情移入してしまいました…。しかしれいれいも地黒でやせてて健気感にあふれているし、かと思えば藤井さんや広瀬さんはガッシリして母性にあふれた感じだし、一方ではまちゃんは今にも溶けて消えてしまいそうな色白のやせ型だし、こぶしは体格格差の激しいグループですね。)
最近はさすがにはまちゃんにセンターポジションを譲ることが多くなりましたが、まったく腐らず驕らず、上昇志向を内に秘めつつも与えられたポジションを全身全霊でこなしているように見えて、非常に好印象です。
男子編で紹介した西畑くん同様、端っこでもセンターでも全力で輝けるタイプですね。まさにグループに1人はいてほしい、あらゆる面でバランスのとれた「調整役」なのではないかと思います。
そしてみなみなは最近大人の階段を登り始めたというか、もともと落ち着いたタイプでしたがさらに洗練されてあか抜けて、めちゃくちゃかわいくなりましたね。
れなこやはまちゃんのような、わかりやすい華のあるタイプではないと思うのですが、上品ながら愛嬌のあるファニーフェイスで、さらに自分の見せ方をわかってきたような気がします。
みなみなは頭文字ブログ事件*1でも有名なように、地頭がよく、あらゆることに対して真面目な子なのではないかと思います。
今のところは、「与えられた仕事に真面目に取り組む」という姿勢がヒシヒシと伺えられて、思いっきり「優等生アイドル」という枠に収まっている気がしますが、そんな彼女が「王道アイドル」からかけ離れた地点を目指しているこぶしファクトリーにいるというのが面白いところです。
まだまだ16歳と若いみなみな。傍若無人なところが魅力的なはまちゃんや、マイペースなれなこ、体育会系な広瀬リーダー等の個性あるメンバーたちに揉まれて、みなみながさらに突き抜けた魅力を発揮し、こぶしをけん引してくれる日を楽しみに待ちたいと思います。
しかしなんというふざけたPVなんですかね。
もう怒りを通り越してあきれてますよ。
こうゆう「素材の良さ」だけに甘えるのが、ハロプロのほんとダメなとこだと思いますよ。
ハロプロの楽曲やダンスの振り付けを全然好きになれないのは、個人的な好みの問題なのでまったく文句はないのですが、こうゆう「全然手を尽くしていない」感じのPVを出されるとさすがにイラッとしてしまいます。
いくらライブで集金するタイプのアイドルとは言え、今はネット上の戦略が新規ファン獲得にモノをいう時代ですから、youtubeから世界中に拡散されるPVは、ものすごく重要なツールなのでは?
ここまで工夫のないPVでは、あまりに宝の持ち腐れでもったいないと思います。すべてのグループにちゃんと金と手間をかけられないなら、最初から手に余るほどのグループを作らないほうが良いのではないでしょうか。
まぁしかし、このたびヒジョーに残念ながら℃-uteの引退が決まり、今後℃-uteにかけていたリソースをほかのグループに分配していくことが期待されますので、少しずつ状況はよくなっていくのかなぁとも思います。
実際、ハロプロのフラッグシップであるモーニング娘。16の新曲も、PVを見る限りだいぶ気合が入ってましたもんね。
いいですねーいいですねー。
小田ちゃん、フクちゃん、くどぅの猫コスプレがめちゃくちゃ似合っていて、カワイイです。
衣装もPVも作りこまれていて、あーこうゆうのが見たかった!というカタルシスを感じて大満足です。小田ちゃんとフクちゃんが何やらせても器用で歌がうまいのはもちろん、くどぅのちょっと甘ったるさのある声も、曲のイメージにぴったりですね。
話がちょっと逸れますが、モー娘。はそろそろフォーメーションダンスとかEDMとかにこだわるのをやめて、こうゆう路線でいった方がいいと個人的には思います。
りほりほという、稀有な個人の才能・クールなムードに、EDM路線はピタリとハマっていましたが、歌のうまい小田ちゃんをセンターに据えている今の体制では、それはあまりにチグハグではないかと。
小田ちゃんはもちろんダンスもかなり上手だと思いますが、全体的に現在のモー娘。は、ダンスのスキルが高いグループではないと思うし、それよりも個々のキャラが立っているところが一番の魅力なのではないかと。あとは、小田ちゃんの圧倒的な歌声ですよね。
それらを生かすためには、個性を殺しがちなフォーメーションダンスや、無機質な印象になりやすいEDMではなくて、もともとハロプロが得意としている日本らしい湿っぽく明るいポップスで、小田ちゃん+フクちゃん・くどぅ・まーちゃんあたりの歌を中心に、個性のあるインパクト重視な曲をやっていくのが一番合っている気がします。せっかく小田ちゃんが圧倒的に歌がうまいのだから、もっと彼女にガツンとパートを与えて歌わせたほうがインパクトがあると思いますよ。
まぁもちろんこのへんはすべて私の個人的な好みの問題だとは思うのですが、楽曲だけで言えば実は私もEDM路線のほうが好きなのです。
「one two three」は間違いなく名曲だし、「君さえ居れば何もいらない」「愛の軍団」あたりはかなり好きな曲です。しかしセンターを張っていたりほりほがいない今は、この「セクシーキャットの演説」や「泡沫サタデーナイト!」のほうが見ていて楽しいし、彼女たちの魅力が伝わるのでは、と思ったのでした。
ハロプロの中でも特にモー娘。は、スペックで真向から実力勝負ではなく、このへんの絶妙なダサさや「個性」で、他のアイドルとの差別化をはかっていくほうが、絶対的に有利に戦えるのではないでしょうか。
こぶしファクトリーにしたって同じことで、正直言って私は女子アイドルが巻き舌でがなりまくったり、大股広げて「どすこい!」なんてやっているのをまったく見たくないのですが*2、あえてそうゆうことを「個性」としてやることで、他のアイドルと差別化することは成功しているのだし、こうゆうオラオラ路線のアイドルも唯一無二な存在でおもしろいのかな、と思います。
そしてその中で、わりと上品で真面目というか、フェミニンなタイプだと思うみなみなが、その真面目さゆえに、誰よりも鋭い目つきで「猪突猛進!」とか「どすこい!」とかやってるのを見ると、思わず目頭が熱くなります。
とは言え、あまりキワモノに走られても個人的には応援しにくくなってしまうので、みなみなのストイックさがまぶしい「バッチ来い青春!」*3みたいな、サワヤカな体育会系な曲をメインにしてもらえると個人的にはうれしいな、と思います…。
ハロプロ以外で注目しているのは、以下の面々。
・ふわふわの岩崎春果ちゃん
ライジングが本気で「稼ぐ」ために作った原宿駅前ステージプロジェクト内のグループ「ふわふわ」で、若干13歳にして見事にセンターを張っている春果ちゃんは、まさに「アイドルグループのセンター」になるために生まれてきたような子です。個人的には平塚日菜ちゃんがめちゃくちゃ好みなのですが、アイドルとしてのポテンシャルの高さは、やはりどうしても春果ちゃんがとびぬけていると思います。しかも、フェアリーズの伊藤萌々香のような、圧倒的な実力で周囲をなぎ倒す「無双」系のセンターではなく、ただひたすらに「愛嬌」と有無を言わさぬ「華」がある、という天性のセンタータイプの子ですね。こうゆう子にはかないません。
顔だけで言えばもっとかわいい子は全然たくさんいるはずなのに、なぜか記憶に残って離れない、愛嬌あふれるファニーフェイスをしています。AKBの前田敦子ちゃんをちょっと思い出しましたが、ややコミュ障気味なのが猛烈に保護欲を誘ったあっちゃんに比べて、春果ちゃんは底抜けに明るいポジティブなオーラがあるのが特徴です。かといってももクロの夏菜子みたいな体育会系の暑苦しさはないので、気軽に応援できそうなユルいムードが良いですね。
まだまだ若いし、スキル面はこれから伸びしろだらけですが、たぶんふわふわはフェアリーズのような本格派路線ではいかないでしょうから、今後もカワイイ路線でキラキラしていってほしいですね。
・夢みるアドレセンスの京佳ちゃん
このグループも2012年結成なので決して次世代って感じではないのですが、最年少の京佳ちゃんがまだ16歳とかそのへんなので、まだまだ今後のブレイクが期待されるグループです。
「カワイイだけじゃダメなんですか!?」というなんとも身もふたもない清々しいキャッチコピーと、それに違わぬ美少女ぞろいのルックス偏差値の高さが魅力ですが、実はものすごく楽曲がおもしろいんですよね。ちょっとレトロな感じで、遊び心がある昭和ポップスって感じで、個人的にはとても好きです。PVもすごく作りこまれているし、元モデルを集めたグループだけあって、カワイイ衣装をメンバーがバシッと着こなしているのがまた楽しい。
その中でも、メインボーカル(たぶん)の荻野可鈴ちゃんと志田友美ちゃんはわりと歌えて、アイドルとしてかなり完成度高い感じなのですが、個人的に期待しているのは最年少の京佳ちゃん。彼女は一人だけモデル出身ではないし、スタイルもルックスもメンバー内で唯一スキのある感じで、いろいろな意味でマイペースな子なのですが、非常に気になる存在です。個人的に好きなタイプのファニーフェイスだからということもありますが、この独特の現代っ子っぽい雰囲気が、夢アドの他のアイドルと一線を画す飄々としたムード形成に一役買っているのかな、と思います。
というわけで、春果ちゃんにしても京佳ちゃんにしても、今後アイドルは王道の美形というより、ちょっと崩れた感じの、一目で覚えやすいファニーフェイスのカワイイ系が注目を集める時代なのではないかと思います。
まぁすでに、AKBグループの頂点に立っているのが決して王道とは言えないルックスの指原さん、という時点でこの流れはもはや既定路線なのでしょうけど。
モー娘。で言えばマリアちゃんよりくどぅ、フェアリーズで言えば実生よりまひろ、そしてこぶしで言えばはまちゃんよりみなみな、という感じでしょうか。
男子編で取り上げた西畑くんも、王道のイケメンではなくカワイイ系のファニーフェイスですよね。
というわけで、℃-uteの引退によりポッカリ空いてしまう心の穴を埋めてくれそうな、期待の次世代アイドルを自分のモチベーションアップのために取り上げてみました。
個人的にはどうしても、好きなアイドルが「売れる」ことにこだわってしまうのですが、今後は少しその視線を変えながら、穏やかな気持ちでアイドルを応援していけたらいいなぁと思います。そして、それが時代に合ったアイドルの応援の仕方なのかな、と感じています。
みんな違ってみんないい。人間だもの。
ももちが引退してしまうご時世ですから。時代は変わるなぁ。